ジーキャッシュ(Zcash)は時価総額が約895億円で
2016年に発行された比較的新しいアルトコインです(2017年時点)

基本情報
通貨単位:ZEC
発行年月日:2016年10月
発行上限:2100万ZEC
発行量:約265万ZEC  ※2017年11月時点
時価総額:第17位 (約895億円) ※2017年11月時点

 

ジーキャッシュ(Zcash)概要

ジーキャッシュは、2016年から取引が開始された新興の仮想通貨です。
にも関わらず、既に時価総額は895億円規模で、
アルトコインの中でも中堅くらいの規模があります。

ジーキャッシュの最大の特徴は、匿名性の高さで、
“ゼロ知識証明”という技術を用いることで、
構成するブロックチェーンに記憶される取引内容を暗号化して管理します。

取引内容を暗号化して特定出来なくする匿名性の高い仮想通貨は
ジーキャッシュの他にもありますが、
“送金者”、”受金者”、”送金の金額”の
全てを暗号化して特定できないようにしているのは、
ジーキャッシュのみです。

秘匿性という面においては、最も強力な仮想通貨と言えるでしょう。

ジーキャッシュはビットコインと比較した場合、
構成するブロックチェーンのブロックサイズは2倍の容量で
取引の処理スピードは4倍の速度を持っています。

ジーキャッシュは秘匿性だけでなく、
取引処理能力においても優秀な仮想通貨であり、
その能力の高さから、2016年10月の発行開始から、
急速に仮想通貨におけるその地位を確立しました。

ジーキャッシュの価値を高めるうえで特に大きかったのが
アメリカの大手銀行であるJPモルガンが
ジーキャッシュとの連携を発表したことです。

アメリカの大手銀行が採用するということは、
今後、世界の標準的な取引通貨に成りうることを示します。

とても順風満帆に見えるジーキャッシュですが、
その秘匿性の高さは、犯罪やマネーロンダリングに使われる恐れもあり
世界各国の政府によって規制されるリスクを常に持っています。

これはジーキャッシュに限らず、秘匿性を持つ仮想通貨全ての課題と言えます。

 

ジーキャッシュ(Zcash)の価格推移

ジーキャッシュの価格の推移を見てましょう。

上のチャートが
1ZECあたりの価格(円)の推移です。

発行当初に期待の高さから14万円以上の値を付けて
ビットコイン以上の価格となりましたが、一瞬で1万円以下まで下げました。

発行時の突発的な上げ下げ後は、
2017年5月くらいまで、1万円以下の価格で落ち着いてましたが、
2017年5月に発表されたアメリカ大手銀行のJPモルガンとの提携が
起爆剤となり、上昇を始めました。

2017年9月には韓国の取引所での取り扱いも開始されるなど、
追い風が吹き、2017年の1年間で約10倍も上昇しました。

10倍という上昇率は、他の仮想通貨と比較した場合、
特筆するほどのものではありませんが、
元々、発行当初から期待値の高い仮想通貨だった為、
2017年の上昇前の段階で、1万円弱程度の価格になっていたことが
上昇率を抑える要因となりました。

また、発行数が他の仮想通貨と比べて、とても少ない為、
大口の売買があると、それに伴い、価格が大きく上下動します。
発行当初の価格の急激な上下動は、まさにそれで、
大口の買いの後に、大口の売りが入ったことで、
チャートのような急激な価格の上下動が起こっています。

元々、期待値が高く、アメリカの大手銀行も認めている
ジーキャッシュの技術力は確かなものと言えます、
ただし、各国の政府が秘匿性の高いジーキャッシュを
今後どのように管理するかよって、その立場も変わってくるでしょう。